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塾長の述懐 第14回 「自己有用感」/「自己肯定感」考

観葉植物が置かれた清潔なキッチンでお母さんの料理を手伝う女の子 「鍛地頭-tanjito-」の〈教員採用試験論〉
料理をする親子2(提供 photoAC)
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 0 プロローグ

皆さん,こんにちは(おはようございます/こんばんは)!

生きる自分への自信を持たせる「鍛地頭-tanjito-」塾長の小桝雅典です。

今回は「塾長の述懐シリーズ」の第14弾となります。

前回,お話させていただいたように,現在,4種類[1] … Continue readingの「LINE Openchat」(トークルーム)を運営しています。

中でも 教員採用試験なんでも相談
「はてな」解決ルーム「鍛地頭-tanjito-」
[2]2019.11.26に「教員試験対策講座「鍛地頭-tanjito-」」に改称しました。は最も内容の濃い,充実したトークルームになりつつあります。

当トークルームは,当初,「教員採用試験に関する情報交換と励まし合う仲間の形成」を趣旨に立ち上がりました。

お気軽にトークルームを覗いてください。ご参加前に,参加者のトークの状況やノート(「トークのまとめ」 [3] … Continue reading 及び「豆知識」 [4] … Continue reading など)をご覧になることができます。全て無料です。特に,ノートの情報は教員採用候補者選考対策として,また,教員研修の一環として役立ちます。

しかし,立ち上がり早々,様相は一変し,最早,「教員採用候補者選考対策講座」と「教員研修」を目的としたトークルームに様変わりしています。

当塾のスタッフがトークに参加するのは,毎週,火~土の5日間です。[5]いずれのトークルームも常時オープンの状態にありますから,当塾がお休みをいただいている日・月曜日でも参加者同士のトークは可能です。その回ごとの冒頭, 筆者は「朝のご挨拶」をさせていただいています。

「時候の挨拶だけに終わらず,折角,こうして参加してくださっている方々がおいでなのだから,少しでもお役に立つ教育関連の情報やそれに基づく筆者の考えをお伝えしたい。」

その思いが「朝のご挨拶」を支えてくれているのです。

そこで,本ブログでは,11月22日(金)に行った「朝のご挨拶」をそのまま掲載させていただくことにしました。さらに,「朝のご挨拶」と呼応する形となった「おやすみのご挨拶」も掲載させていただきます。[6] … Continue reading

11月22日付け「朝のご挨拶」を選定した理由は,昨今,筆者が気に懸けている話題だからです。

LINEでのトークですから,話し言葉が混ざったり,内容上,後に補足を行ったりしなければならないところがあるやもしれません。ただし,トークルームの雰囲気を少しでも味わっていただくため,そのままの「朝のご挨拶」を引用しております。そうした事情をご理解の上,どうぞご海容くださいますようにお願いいたします。

 1 「朝のご挨拶」(2019.11.22)ー「自己有用感」/「自己肯定感」考ー

皆さん,おはようございます!

少し前から,世の中,「自己肯定感(を高めよう)」ブームですね。
書籍もたくさん出版されていますし,ネットビジネスでも「自己肯定感」で荒稼ぎされておられる方がいらっしゃると思います。学校でも「自己肯定感」が流行っていませんか?

しかし,学校教育が求めるものは「自己有用感」です。

「自己有用感」と「自己肯定感」・「自尊感情」とは異なるものです。
混同してはいけません。

その相違を考えるポイントは「他者とのかかわり(つながり)」です。
「社会性」に結び付く概念です。

「自己肯定感」は自分に対する自己評価が中心です。
それに対して,
「自己有用感」は自分に対する他者評価[7] … Continue readingが中心です。
人の役に立ったこと(≒他者評価)が「有用感」を生むわけですから,「他者とのかかわり(つなり)」,すなわち,「他者性」がポイントなのです。
「自己肯定感」(≒自己評価)だけでは社会性に結び付くとは限らないのですから。

道徳性の四つの視点をご存知だと思います。[8] … Continue reading

1 主として自分自身に関すること。
2 主として他の人とのかかわりに関すること。
3 主として集団や社会とのかかわりに関すること。
4 主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること。

「1」は「自己とのかかわり」のことですから,要するに「1」~「4」のキーワードは「かかわり(つながり・他者性)」ということですね。

「かかわり(つながり)」が重要視されているという左證です。
その点から鑑みても「自己肯定感」というよりも「自己有用感」なのです。

そして,それは,何も学校教育だけが求めるものではありません。
世の人は「他者とのつながり」の中で生きているのですから。

教採の面接試験等では「自己有用感」で答えましょう。
(受験者の皆さん,おいしいネタでしょう?)

 2 「おやすみのご挨拶」

本日もそろそろ終焉の時間ですね。
本日は当塾にとっての第0期(笑)を担った○○さんの実践報告[9] … Continue readingを伺うことができて,私,個人的にとても幸せな気分になりました。

○○さん,これからも「理論ー実践」の〈統合〉を目指し,ますます力量アップしてくださいね。期待しています~~🙇

そうそう,閑話休題。

朝のごあいさつで述べた「自己有用感ー自己肯定感・自尊感情」について,これは国(文部科学省,国立教育政策研究所)の考え方に拠るものですから,是非,参考にしてくださいね。

生徒指導・進路指導研究センターの「生徒指導リーフ」は生徒指導を学ぶ上でとても有益な資料ですから,ご紹介しておきます。
もうご存知の方も多いとは思いますが。
教員採用候補者選考の受験者の皆さん,必読の資料ですよ。

サイトのトップページ
👉 生徒指導・進路指導研究センター
  https://www.nier.go.jp/shido/leaf/index.html

今回,参考にしたLeaf
👉 「自尊感情」? それとも,「自己有用感」?
  https://www.nier.go.jp/shido/leaf/leaf18.pdf

本日の「トークのまとめ」や「豆知識」は,既に当塾の公式サイトにアップしてあります。
両者とも「児童虐待」がテーマです。
来夏,教採で狙われるテーマかも…。
いつものように,LINE@でパスワード[10]当トークルームにご参加くださり,LINE@にご登録いただいた方に限り,「トークのまとめ」と「豆知識」のパスワードをお配りしております。をご確認ください。

それでは,
明日が皆様にとって素敵な1日でありますように。
おやすみなさい。

 3 塾長の述懐

別段,「自己肯定感」そのものを否定しているわけではありません。

筆者が大学院在籍時より研究を続けてきたテーマは,国語科の教材を通して,「学習者に自己を含む他者との〈つながり〉を〈相対化〉する能力」を養うことです。そうした営為こそが自己の人間性を豊かにするのです。

塾長の修士論文の内容が新学習指導要領及び解説の国語編に!!

国語教育のみならず,現代の教育が児童生徒に養わなければならない能力は,大人が身に付けるべき能力でもあった。塾長が自らの修士論文において20年前に指摘した現代を生きる者の課題とその解決の一方途。それらが今次改訂の新学習指導要領及び解説(国語)に。「語りの構造読み」から展開する独自の教育論をご堪能ください。

待って!! その国語の授業!!-〈語り手〉とは何か?-【基礎編】
さて,愈々,塾長の修士論文の内容,「語りの構造読み」について解説して参ります。新学習指導要領に則った学校教育だけではなく,読書行為を行われる全ての皆様に役立つ内容と自負いたしております。新たな〈読み〉の構築は〈人間性の涵養〉に資する。シリーズ第1回の今回は基礎概念「語り手の存在」についてです。お楽しみください。
新しい時代を生きるための《読み》について考える―〈語り手〉とは?【発展編】

新学習指導要領(国語)に初お目見えした「語り手」概念を解説する第2弾。今回は,特に「語りの構造と語り手の視点」について概説します。しかし,本ブログシリーズの目的は国語教育の推進だけではございませんので要注意。来たるべき一元論的トランスモダンの時代を如何に《生きる》か,その壮大な究極的命題に挑むことが最たる目的なのです。

新学習指導要領の〈語り手〉を知る―カープファンの綴る「ジャイアンツ丸物語」より―【基礎編】
新学習指導要領に初出の「語り手」概念を解説する基礎編の第2弾。今回は「語り手」の特性について考察しています。用いる教材は「鍛地頭-tanjito-」塾長の小桝雅典による創作,元広島カープの丸選手を題材にした「丸物語」3部作。果たしてどのような展開になるやら。ブログ末には広島を歌い上げる名曲「広島天国」が…。

簡単に述べれば,筆者は〈(自己や自然,神仏を含む)他者とのつながり〉を重要視しているのです。なぜならば,ポストモダン終焉期の現代が余りにも〈他者とのつながり〉を欠き,自我中心主義(≒エゴイズム(egoism))の巣窟と化しているからなのです。「自分さえ得をすれば,他人などどうなっても構わない。」「自分だけ良ければ,それでいいんだ。」と意識的/無意識的に振る舞う人間が余りにも多過ぎるのです。

その元を断つには〈教育〉に縋るしかない。

しかし,今や,「乳幼児・児童・生徒はどうなってもいい。自分さえ得をし,楽をすれば良いんだ。」と意識的/無意識的に教育活動―本来,こうした活動を「教育活動」とは呼ばない。―を行う教職員が,これまた余りにも多過ぎる。

だからこそ,教員採用候補者選考の受験主体や若手の現職教員が集う当トークルームにおいて,こうした「ご挨拶」をさせていただいた,というのが本音なのですね。

「えっ,何が言いたいんだ? 「自己肯定感」はどこに行ったのか?」ですって?

繰り返しますが,自己評価が中心となる「自己肯定感」は大切です。抑々,種々ある評価の中で,最も大切な評価,原点にある評価は「自己評価」だと思いますから。しかし,上述したように,時代の〈人間気質〉を鑑みると,「(最終的には「自己評価」であるとしても,)〈他者とのつながり〉に中心を置いた「自己有用感」にもっと,もっと注視して良いのではないでしょうか。」と申し上げたくなるのです。

穿った見方かもしれませんが,「「自己肯定感」ばかりに意識的/無意識的に目が向いているということは,〈他者〉を軽視している左證ではないですか?」とも申し上げたいのです。それとも,〈他者〉を軽視しているのではなく,単に「自己有用感」のつもりで,「自己肯定感」なる言葉を使っていたとか。

それでも,困った問題があるのです。

現代は,「他者評価」の評価主体である「他者」その人が極度の〈エゴイスト(egoist)〉である可能性が非常に高いのですから……。

© 2019 「鍛地頭-tanjito-」


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