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学び続ける教員であれ!!
1 合格体験記
2 プロローグ
〈学び〉の場を求めて
(1) 〈新しい時代〉の〈新しい教育〉を〈共創造(co-creation)〉する学友の輪と和
教採対策を行う場が「合格/不合格の決着が付いたら,(受講者同志が)はい,さようなら!!/残留か…。」だけの場でどうする!…A そのようなことで,仮に学校で担任をもって「真面な学級(ホームルーム)経営ができるのか?」と訝しく思う。…B
「「A」と「B」とが連関性を持つの?」
「持つ! 大いに持つ! 長く学校教育等に従事していたから解るという問題ではない。考えたら解る!」
当道場の場合,塾生及び受講者[1]ここで述べる「塾生」及び「受講者」に「オープンチャット教員採用試験対策講座」の参加者は含まれない。自らが〈学び〉を求めて集まってくる。だからこそ,合格/不合格の決着後も道場に残り,〈学び〉の協働体として自らの,そして道場に集う成員全員の〈学力〉を伸ばそうとする。〈学び〉(の場)を求め続ける態度がそこにある。これが教員というもの。学び続ける教員の一様相だ。
(2) 芽生えてきたコンセプト
「今後も学び続けていきます。」,「塾生同士の交流する場がもっと活発になれば嬉しいです。」(以上,上掲「第3期塾生 合格体験記」)に象徴されるように,昨今,塾生・受講者間の〈学び〉熱は上昇を続けている。当道場内に塾生・受講者が創る新たなコンセプトが芽生えてきた。
(3) 〈学び〉の場
ア Special Team
実は,「鍛地頭-tanjito-」には虎の穴がある。勿論,悪役レスラー養成機関ではない。それでは塾生・受講者に失礼だ。これまでシークレットを保ってきた教員研修・教員養成のためのオンラインによる特別な〈学び〉の場だ。徹底的に「鍛地頭スル」場だ。
令和2(2020)年6月17日に発足した。
今後,当道場の各種講座から選定し,少しずつメンバーを増やしていく所存である。細々とではあるが,「教採で合格だけすればよい。(=自分さえ良ければよい。)」といったエゴイストたちではなく,「まずは,乳幼児・児童・生徒ありき」をホンキで体現できる〈ホンモノの教員〉を増やしていきたい。
そのために当道場は一心不乱に邁進する。
イ 寺小屋ICT(ICTを活用した教育実践研究会)
塾生・受講者から提案があり,本会が発足することとなった。令和2(2020)年11月8日が第1回だ。
GIGAスクール構想等,学校教育界に更なる情報化のブームを迎えた昨今にあって,ICTの活用は教育の不易流行における「流行」の相であると認識しなければならない。当道場は「不易流行」を二項対立の思考性では捉えない。一元論的にそれを理解する。したがって,「流行」は時代の趨勢に押し出された「不易」の表象であり,この場合,「不易」は「学習者に学力[2]「学力」とは受験学力だけを述べるのではない。学校教育法第30条第2項に規定する「学力」を指す。を付けること」を意味する。[3]ICTの活用を否定するものではない。必要である。しかし,何のためICTを活用するのか。その点を忘れてはならない。
本会が目指すところは,会員(塾生・受講者)の授業力の向上にある。[4]前提は「まずは,乳幼児・児童・生徒ありき」である。今回,その際の手段の一つがICTの活用だ。ICTを活用してどれだけ「学習者に学力を付けること」ができるかだ。だから,本会がパソコン教室になることはない。会員は概括的に述べて,教育方法・教育課程(論)を学ぶことになる。
中でも会員である受験主体はお得だ。学習指導案作成,模擬授業及び小論文作成など,当道場の「アラカルト錬成講座」を何度も無料で受講するようなものだ。つまり,個々の会員は本会において学習指導案や小論文(研究レポート)を作成し,模擬授業を実践するのだ。会員が集う協議の場は集団討論の練習の場だ。
その場に塾長が指導者として立つ。徹底的に鍛える。
自主的研修の一環として,既に会員である現役教員2名の模擬授業と実践報告が計5回分組んである。テーマは,勿論,「ICTを活用した授業づくり」だ。
「学習者に学力を付ける」ためには,教員・教員を目指す者が〈学力〉を付けなければならない。当たり前のことだ。
ウ 鍛カフェ(「鍛地頭-tanjito-」カフェバー)
鍛カフェも塾生・受講者の提案により相成った。どういった空間かは前述した。今夏,教採に合格した塾生K様からのご提案で,井戸端会議の話題は豊富だ。
第1回を令和2(2020)年9月26日(土)に実施した。
「あっ!」という間もなく,90分が過ぎた。
「○○についての成功例,失敗例!」(「ぶっちゃけトーク」編)で盛り上がり,「「みんな仲良しがよい」とする風潮に疑問を感じるというお話について」(「かなり真面目」編)でそれぞれ眉間に皴を寄せ,神妙に唸り,語り合った。
話の矛先はSNS上のバッシングと脳構造との連関[5]中野信子著『人は,なぜ他人を許せないのか?』(アスコム,2020.1),『不倫』(文藝春秋,2018.7)まで及び,時間切れとなった。
酒やソフトドリンクを呑み・飲みながら〈学友〉と交わす談笑は格別だ。
エ 教育研究の寺小屋
実は,本講座(中級レベル・有料)も第2期塾生のF様が合格後,〈学び〉の場を求められたことにより創設したものだ。
「本務者となって更なる責任を伴う〈学び〉が必要になります。塾長,「鍛地頭-tanjito-」に教育研究ができる〈学び〉の場を創っていただけませんか。」
今でも忘れ得ぬF様のお言葉である。
教育センターに勤務していた頃に思っていたことがある(持論)。
「教育研究に熱心な地方自治体の教育効果が高い。」
当然のことだが,教育研究なくして明日の〈教育〉はない。したがって,そこから当塾の一つの理念が生まれている。
一教師は一研究者なり。
受講者募集中!!
教員研修+教採対策=一挙両徳
3 教採アラカルト(教育法規)
出 題
問 公務員の服務に関する次の各問に答えなさい。
1 公務員関係法で「服務」はどのような意味合いで用いられているか。
2 公立学校の教員に係る服務義務の根拠について説明せよ。
3 公務員の服務の内容は勤務時間及び職場の内外を問わず守らなければならない。是か非か。
4 県費負担教職員の服務監督権はどこが有するか。
5 服務の宣誓は誰に対して行うのか。
資料・塾長の述懐
資料
② すべて公務員は,全体の奉仕者であつて,一部の奉仕者ではない。
職員は,条例の定めるところにより,服務の宣誓をしなければならない。
塾長の述懐
服務規律と宣誓にかかわる基本的な出題です。
教育公務員として公務員関係に入るとき,あなたは服務規律に服することを自らの意思で受諾しているのです。
まずは,「資料」に採り上げた関連法令を熟読してください。粗方の小問は解けるでしょう。
小問「2」について関連法令名及びその内容を解答するだけでは「根拠」を説明したことになりません。
小問「5」は結構誤解している方がおられるようです。
詳しくは「教採アラカルト基本講座」で解説します。
すべて職員は,全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し,且つ,職務の遂行に当つては,全力を挙げてこれに専念しなければならない。
市町村委員会は,県費負担教職員の服務を監督する。
2 県費負担教職員は,その職務を遂行するに当つて,法令,当該市町村の条例及び規則並びに当該市町村委員会の定める教育委員会規則及び規程(前条又は次項の規定によつて都道府県が制定する条例を含む。)に従い,かつ,市町村委員会その他職務上の上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。
3 県費負担教職員の任免,分限又は懲戒に関して,地方公務員法の規定により条例で定めるものとされている事項は,都道府県の条例で定める。
4 都道府県委員会は,県費負担教職員の任免その他の進退を適切に行うため,市町村委員会の行う県費負担教職員の服務の監督又は前条若しくは前項の規定により都道府県が制定する条例の実施について,技術的な基準を設けることができる。
4 場面指導等
出 題
いつも学校の仕事を教えてもらっている同僚で,かつ,親しい先輩と会食することになりました。
場所は学校から10㎞程離れた居酒屋でした。
先輩とあなたは仕事の都合上,その居酒屋で落ち合うことにしました。
楽しい会食でした。
先輩は嬉しそうに話しながら杯も進み,呂律が怪しくなってきました。
その先輩が車を運転して帰るから,あなたにも同乗するように求めています。
結構執拗な誘いでした。
あなたはどうしますか?
塾長の述懐
当道場で小手調べで行う設題です。
解説の必要はないと思います。とは言うものの,「同乗しない」「先輩を○○の手段で送って帰る(車には乗せない・運転させない)」とだけ述べる解答が多い現実にあるようです。
しかし,その解答では学校現場の管理職ならば心配になるでしょうね。無論,面接官も然り。筆者の経験上,そういう解答の思考性を有する教員には,数多くの指導場面において指導の系統性(振り返りと見通し)がない方が多い。
結構,(面接官に)見抜かれるでしょうね。何を見抜かれると思いますか?
© 2020 「鍛地頭-tanjito-」
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References
合格,誠におめでとうございます。ホントウによく精進されたと思います。「まずは,乳幼児・児童・生徒ありき」の発想でいつも課題に正対されておられました。豊富な課題に対しても一つひとつ全力で臨まれ,とことん調べ,とことん考え,端的に整理して表現されていたことが当方の脳裏に焼き付いております。直接お話もしましたが,当方が出会ったことのない高い修正能力をお持ちで,そうしたことも印象的でした。しかも,バイタリティーに溢れておられました。常に児童生徒を中心に据えて考えておられるK先生に出逢える児童生徒は幸せだと思います。先生の包容力は抜群です。どうぞお身体には気を付けられて,ご活躍なさってください。
また,今後も当道場に〈学びの場〉を求めてくださり,嬉しくてなりません。この熱き〈学縁〉を賜りましたことに衷心より感謝申し上げます。共に乳幼児・児童・生徒のためになることをホンキで研究し続けて参りましょう。
これからもどうぞ末永くよろしくお願い申し上げます。
塾長 小桝雅典