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塾長の述懐 第8回 脱自我中心主義(2019.5.5(Sun.))

自己中心的でない木製人形を腕組みして蹴飛ばす木製人形 塾長の述懐
自己中な人(提供 photoAC)
この記事は約6分で読めます。

前回,投稿した「塾長の述懐 第7回(2019.4.28(Sun.))」(小桝雅典,BLOG「鍛地頭-tanjito-」,2019.4.28,以後「a」と表記)の中で,ある種の危惧を綴っていました。「トランスモダンで「校則(KOUSOKU)」を〈考える〉【前編】」(小桝雅典,BLOG「鍛地頭-tanjito-」,2019.4.27)にかかわっての危惧です。

・ 「校則」は一部の人達だけにとっての論議の的であって,実は,巷間にはそれほど問題意識があるわけではない。(「校則」に関与する発達段階にあるお子様をお持ちであれば,その折には関心があるが,一生のライフステージにおいて,「校則」と無縁のステージになれば,それは薄れる。)…b
・   「一元論的トランスモダン論」を基底に据えた「校則論」など無用の長物(夢想家の夢物語=非現実的)である。…c

注:「b」「c」は本ブログのため,便宜上施しました。

それに,「論理的抽象度の高いブログは読者に敬遠され気味である」旨(d)を加えて綴っていたのです。

あれから1週間が経過しました。

アメーバブログにおいて,上述の「校則」に関するブログは,お陰様で「いいね!」数「506」,Facebookへのシェア数「37」(いずれも,2019.5.5 20:20現在)を頂きました。特に,「シェア数」については「0」も当方の想定内にあったところで,少なくとも「37」名の方には,ブログの中身をお読みいただいて,ご評価を頂いたと思いますし,「500」を超える「いいね!」数は,当塾内における全体ブログランキングの9位(/84ブログ)の位置付けにありますから,種々の「いいね!」の付け様があるにせよ,一定のご評価を頂いているものと感謝申し上げる次第なのです。

ですが,そうであるならば,前掲ブログaで綴った危惧は払拭されたのかと訊ねられれば,実は,そうではないのです。

人類というものは簡単にパラダイムから解放され得ないものです。その存在にすら気づかない人たちが多い。だから,上記「b」「c」「d」を支える無意識裡の心的構造に共通性があるのに,ましてやそのことに気づき難いのではないのかと思うのです。

私は恣意的に思います。

「b」「c」「d」の共通点(基底)には,自我中心主義があるのではないのかと。そして自我中心主義は物心二元論を基底にして,普遍主義,還元主義,合理主義,機械論,決定論などと複雑に絡み合っている。喉元過ぎれば熱さを忘れ(b),他者の思考を同化/異化する(面倒臭い)止揚の過程を忌避し(c),「難/易」の(二項対立の)メジャーのみで「易」を容易く選択する(d),そうした在り方は,〈自我〉さえ喪失した「自我中心主義」を呈しているのではないのかと思うのです。

実は,単に「校則」の在り方だけを危惧しているのではないのです。どちらかと言えば,「校則」を通して,ポストモダンの終焉期に渦巻く,「小さな価値観」さえ喪失し残滓の群れと化した〈ワガママ〉な大衆が気懸りなのです。

例えば,「自我中心主義」の〈ワガママ〉が起こした環境問題は,現在,対処療法では解決されないステージにあります。〈ワガママ〉な個を解放し,高次の階段を一歩上った個の群れが全体的・俯瞰的視野(立場)に立つとき,初めてポストモダンはトランス(超越)のステージへとその一歩を歩み出すのだと思います。

野に咲くたくさんのピンクのチューリップ
ピンクのチューリップ(提供 photoAC)

昨日〔2019.5.4(土)〕,副塾長の住本が「統一した〈指導〉のための「保護者―学校等」間連携―軽度自閉スペクトラム症の息子の場合―」(住本小夜子,BLOG「鍛地頭-tanjito-」,2019.5.4)を投稿しました。その際,一抹の不安がありました。このブログを読まれる読者の中には,「(自分の)こどもの状況を口頭及びペーパー(資料)で情報連携しても,学校は動いてくれない(から,そのような連携をしても無駄)!!」と思われる方がおられるのではないかと。

そのことについて,2点付言します。

1点目は,決して「無駄」ではないということ。情報連携は1回限りのものではありません。計画的・継続的に行うものです。その都度,ペーパー(資料)を携えて連携するのです。学校の能力(≒管理職の能力を初めとする教職員集団の力量)に因りますが,学校の能力が低ければ,こうした継続される連携が後には効いてくるのです。残念ながら,即座の成果を見ることはないものの,所謂「表に出る(=教育委員会等に訴える)」場合には,功を奏するわけです。記録(連携の証拠)のないところでは,教育委員会等も動きようがないですから。学校の能力が高ければ,1度の連携で動いてくれますよ。ただ,動かない学校が多いのが,これまた遺憾ながら,事実ですね。それでも,お子様のことを思うならば,根気強く情報連携に努める必要があります。それが面倒だと思うならば,お子様は不幸であるとしか言い様がありません。

2点目は,「無駄」と思ってしまう単視点を見直す必要があるということ。お子様を思えばこそ,即座に情報連携の効果を期待する気持ちは分かります。しかし,学校の現状というものは1点目に述べたとおりです。ここでは記述していませんが,学校には学校の裏事情というものがある。学校を取り巻く世界というものがある。それはどの組織でも同様でしょう。それを知らないで―知らないのは致し方がない―短絡的に「無駄」と思ってしまっては結論を焦りすぎというものです。学校組織を理解する様々な視点を持ち,それらを総合・統合して効果的な情報連携を行うべきなのです。ところが,当然のこと,一般の方が学校の裏事情に至るまでの視点を持ち合わせることは困難ですね。教員だけをしている/だった方だって,それは無理です。管理職の視点,教育行政の視点,教育に係る学問的な高等教育の視点,将又,民間教育の視点など,幅広い視点が必要ですから。

別に,宣伝をしようというのではありません。そうした幅広い視点を数多く有しているのが,我々「鍛地頭-tanjito-」ですから,お子様のことを思い,学校との連携等でお困りのことがおありでしたら,次の「お問い合わせフォーム」(初回(60分間)は無料,2回目以降のご相談は有料:「学校生活に関するお悩み・トラブル解決コース」をご参照ください。)を利用され,ご一報をください。

ただし,我々「鍛地頭-tanjito-」は「乳幼児・児童・生徒及び保護者(地域社会)」対「学校(教育委員会)」と二項対立のみに考える思考は一切持ち合わせておりません。つまり,「学校(教育委員会,将又文部科学省)は敵だ!!」と一方的に,短絡的に考えることは致しません。そのような思考性でお子様にかかわる問題を抜本的に解決できるわけがないですから。当塾は当塾の唱えるヘーゲル弁証法を基底に据えたトランスモダンの〈新しい教育観〉で対応させていただきます。高次のステージにある解決を目指すのです。

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  令和元年年5月5日(日)

塾長 小桝 雅典 

【過去の「塾長の述懐」シリーズ】

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