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すかさず! 大きな声で! スマイル!!

幻想的な背景に新芽の双葉 こどもを伸ばす魔法の言葉
新芽
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生きる自分への自信を持たせる 「鍛地頭-tanjito-」副塾長の住本小夜子です。

まず初めに,メディアなどで取り上げられている,東京都目黒区で起きた5歳女児の虐待死について,胸を痛めておられる方も多いのではないでしょうか? ここに深く女児のご冥福をお祈り申し上げます。


さて,前回のブログに続いて私事です。それは息子(軽度の自閉症スペクトラム)のことです。

3歳までの息子は,育児参考書に沿ったような成長過程で育ってきました。(これも,息子の「個性」なのですかね?)ところが,幼稚園に入園した頃から,少しずつ,少しずつ,所謂〈個性〉が目立つようになってきたのです。そのような息子に対して,「どうして,何回教えても分からないの?!」「この前も言ったでしょ?!」と,口を開けば,そのような言葉しか出ない私がいました。

私は,息子のためと思い,根気強く指導を続けていました。ですが,息子の成長に,ほとんど効果はないと思えたのです。努力しても,努力しても,期待した成果は得られず,親子で心身ともに結構な疲労が蓄積した頃になって,ようやく,私は気づいたのです。

○ 私のやっていることは,息子を自分の思い通りにしようとしているだけじゃないの?
○ 大人の解釈で,私の枠組みにはめようとして,こどもに「あれして」「これして」と言っているだけじゃないの?

これらに気づいてからは,「どうしてできないのか」ではなく,「他にできることがあるのではないか」と考えるようになりました。「できないこと」に注目するのではなく,「できること」に視点を移したのです。「てきること」に対して,「どうやったらもっとできるようになるのか」を, 息子と一緒に考え,実践することにしたのです。

前回の記事(「生徒指導の三機能とメンタリングとの関係について」(住本小夜子,BLOG「鍛地頭-tanjito-」,2018.6.7))にも記述しましたが,「一緒にやる」ということが,息子の場合には効果的なのです。(※ 個々人での,適切な対応は異なります。)そして,最も重要なのは,【共通した目標を持ち,それを成し遂げた際は,こどもを認め(褒め),達成感を共有する】ことだと考えます。

一緒に決めた目標を達成できたのだから,それをしっかりと言葉(ボディランゲージなどノンバーバルな言葉も含む)で,「できたね!!」とすかさず,大きな声で,しかもスマイルで言います。

こどもというものは,「できたこと」について自分自身が自覚を持っている場合もありますが,そうでない場合もあります。いずれの場合にせよ,「できたね!!」「やったね!!」などの言葉は,大人も認めていることをこどもに明確に伝え,こども自身に目標達成を確実に認識させる大切な評価の言葉なのです。

ただし,いくら「できたね!!」と述べたとしても,「できない,できない,できるはずがない。」と思っている心の状態で,「できたじゃない。」と,大人がこどもにその言葉を掛けてしまうと,その大人の思いは,直接,かつ,赤裸々にこどもに伝わってしまいます。それでは,こどもは達成感を得られませんし,自分を認めてもらったという気持ちにはなりません。

そうならないためには,日ごろから,大人が「(うちの子は)できない。できない。」と思うのではなく,「(うちの子には,)何ができるのだろう。できることは何なのだろう。」と,こどもの良い点を探す姿勢を持っていることが大切だと思うのです。そして,「できたね!!」に+αして一言加えると,さらに効果的です。

例えば・・・
「できたね!! お母さんも嬉しい!!」「できたね!! お母さん助かったよ!!」などというように,素直に感情を表します。

これにより

○ こどもに感謝の気持ちを伝えることで,それが自信へとつながります。
○ 傍で見ている子の向上心や競争心も養われ,モチベーションを高めることができます。
○ 目標達成を共有するとともに,なぜ達成できたのかという経過を明らかにし,ナレッジ(経験知)を蓄積していきます。

(参考 株式会社アンテナ 7つのコーチングステップ~その7「ゴール到達の達成感を共有する」
※ ナレッジ(経験知):「経験知」 別表記:暗黙知,経験したことで得た知識。特に作業現場で培われた、勘や感覚などとして体得された知識。逆に文章や数値として表現し伝達できる形式の知識を形式知という。(実用日本語表現辞典)

私の場合は,さらに,「できた~!! (こどもも私も)嬉しいね!!」と,感情を大いに表現しながら,こどもと一緒に万歳をして,できたことで私がどう思っているのかを,頭をなでたり,抱きしめたりしながら伝えています。

実を言いますと,上述した〈「できたね!!」+α〉の手法は,当塾の講座内容の一部です。

スクリーンに映し出された「鍛地頭-tanjito-」の魔法の言葉
教育セミナーリハーサルの一幕

当塾では,〈「できたね!!」+α〉に伴う動作・様態として,「すかさず! 大きな声で! スマイル!!」を推奨しています。これは,当塾のキャッチフレーズの一つでもあります。

「す か さ ず 」:こどもが目標を達成したり,良いことをしたりした場合には,座に,時間を置くことなく,評価の言葉を発することが大切です。 (特に,「自閉症スペクトラム」などを持つこどもは,すぐに自己の関心が「できたこと」 ではなく,別の事柄に移りますから,「すかさず」できたことを認めないと,時間が経過してしまえば,何を認めてもらったのかを認識できなくなります。)

「大きな声で」:実際,こどもが目標を達成すると,自然に大声になりますね。

「ス マ イ ル」 :これも,「大きな声で」と同様に,自然相好を崩してしまうものですけれど,「すかさず! 大きな声で! スマイル!!」を日常から意識していることが大切なのです。

お子さまの良いところをぐんぐん伸ばすために,「できたね!!」や「いいね!!」に一言加え,「すかさず! 大きな声で! スマイル!!」で認めて(褒めて)あげてください。

アイスブレイクの教材
セミナー用パワーポイント資料

こうした行為もまた,「自己有用感(他者のために役立っていると思う感情)」と,「自己存在感(自分の価値についての感情)」を高め,「自尊感情」を形成するのです。

© 2018 「鍛地頭-tanjito-」


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