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塾長のカナダ武勇伝(?)―その4 語学研修Ⅲ-

円形の大きなトレイに盛り付けられたでかいカニ 塾長のカナダ武勇伝(?)
この記事は約5分で読めます。

みなさん,お元気ですか?
「生きる自分への自信を持たせる
鍛地頭-tanjito-」の副塾長,住本小夜子です。

今回も「塾長のカナダ武勇伝(?)」をお楽しみください。

↓これまでの記事は,こちらからどうぞ!!↓
【塾長のカナダ武勇伝(?)-その1 プロローグ-】
【塾長のカナダ武勇伝(?)-その2  語学研修Ⅰ-】
【塾長のカナダ武勇伝(?)-その3  語学研修Ⅱ-】

明日からのダイナミックな語学研修を前に,カニのようにブツブツとSurvival」を唱え続ける塾長。
そこは,バンクーバー島,ビクトリアの海が見える白いレストランでした…。


塾長:[Survivalか…,そうだよなあ…,Survivalだよ…,うん,Survivalだ,見知らぬ広大な街に,方向音痴で英語が話せないわしが,ひとり,投げ出されるんだぞ…単身で未開のジャングルをさまようようなもんだ…生きて帰られるのか!? 〔注:塾長! 大袈裟ですよ!〕…やっぱり,Survivalだよ,うん,Survivalだ! Survivalに違いない!]

塾長:…ぶつぶつ,ブツブツ…

おしゃれな白いレストランは,給仕もおしゃれでした。イケメンのウェイターたちが,ぞろりと揃い,中にはローラースケートを履いたイケメンもいます。そのローラースケートのイケメンウェイターは,普段,スケート技をちらっと披露しながら,テーブルにおいしい料理を運んでくれるのです。

ローラースケートを履いたスター

塾長:[うん? そう言えば,あのローラースケートのイケメンウェイター,さっきから,ニコニコ,わしのことをじっと見とるわい。]

ローラースケートのイケメンウェイターは,料理が出される配膳口のカウンターに肩ひじを突きながら寄りかかり,長い右脚を前に組んで,スケートを履いた爪先を上げ,イケメンスマイルで塾長に熱い視線を送っているのです。

塾長:[そんなにわしのことが恰好ええんかのう。自慢じゃないが,日本じゃ,いっこもモテたことのないわしじゃが, さすがカナダじゃ!  同性に恰好ええと思われるということは,わしはほんまに恰好ええんじゃのう!〔注:おいっ!〕]

店内:ざわざわ,ザワザワ…ウォ~!

塾長:[なんじゃ!? 配膳口付近の客が小さな感嘆をもらしながら,ざわめいとる。ここからはよく見えんのう。]

店内:ザワザワ,ざわざわ,ザワザワ,ドウォ~!!

塾長:[な,な,なんじゃ!?]

塾長:[ウォ~,あのローラースケートのイケメン, 配膳口前で4回転しちょる! 羽生結弦と同じぐらいに回転が切れちょるで!!〔注:塾長! 時代が違いすぎま~す!!〕かっちょええ~!!]

塾長:[で,なんで,踊ってんの?]

塾長:[なんじゃ~!!! あのバカでかいカニは!?]

ローラースケートのイケメンウェイターの右手には,トレーから脚がはみ出てぶらさがった,赤い,大きな,大きなカニが,ギロリと塾長を見据えて居座っていたのでした。

大きなトレイに居座り,こちらをぎろりと睨みつける大きなカニ
注:写真の料理は本文中のレストランのものではありません。

塾長:[でけ~! カナダはなにカニとスケールが違うわい…いかん! スケールのでかい語学研修を思い出したわい! それにしても,あんなバカでかいカニ,誰が食べるんじゃ?]

店内:ウォ~,ウォ~,ピューピュー〔注:指笛の音〕

ローラースケートのイケメンウェイターはキレのある回転に,さらにキレを加え,テーブルの間を小気味よく,くるりんクルリンとすり抜けながら,とても楽しそうに給仕活動をこなそうとしています。

店内:ウォ~,ウォ~,ピューピュー

塾長:[あれを食べるのに何時間かかるんじゃろう? ひとりで食べるのか? まさか…どこのグループが頼んだんじゃ…? そんなグループは見当たらんぞ?]

ウェイター:さあ,どうぞ!!

大きなトレイから脚がはみ出た馬鹿でかいカニ
注:写真の料理は本文中のレストランのものではありません。

塾長:わしかー!!!

ウェイター:今日,僕は幸運です。このカニを運べたのですから。年に数杯しか出ませんからね。

店内:パチパチ,バチバチ〔注:拍手喝采〕

塾長:[な,な,なんてことだ! 確かにカニを頼んだが,こんなバカでかいのが来るとは思わんかったわい!! しかも,これって,スタンディングオベーションってやつか!? お客が立って拍手してるぞ! こっちに大挙して寄ってくる! 来るな~! わしは英語が話せんのんじゃ!]

ウェイター:お客様も喜んでおられます。応えてあげてください。

塾長:[来た~! だから,英語はムリって…〔注:顔面蒼白〕]

塾長はとっさに,中腰のまま,中途半端に立ち上がり,四方のお客様にぺこぺこ。敬礼した右手を遠慮気味に小刻みに振りながら,蚊の鳴くような声で,「Thank you…」を繰り返したのです。

温かい笑顔が塾長をぐるりと取り囲み,拍手は鳴りやみません。

塾長:[助けてくれ~,地獄じゃ~!]

両手で顔を覆い,大きな口を開け,嘆くゴリラ

塾長:[ふ~,ようやくお客が席にもどってくれたわい。それにしても,まだ多くのお客の注目を浴びとるなあ…。そうか,このバカでかいカニを食べるわしの雄姿を見たいんじゃなぁ。今度は恰好よくキメんといかんぞ! まずは,この脚から捥ぐとするか…えぃっ!]

塾長:痛て~え!

カニの硬い脚の棘は,見事に塾長の親指と人差し指を突き刺したのでした。ぷつんと赤い血の球が…。しかも,塾長は痛さのあまり,捥ぎ取ったカニの脚の一部を宙高く放り投げてしまったのです。赤いカニの脚の一部は,白いテーブルクロスの上をコロリンコロリン。

店内:Wow!! Ha! ha!

ウエイター:お客様,この「ハサミ」をお使いください。

塾長:[「ハサミ」? これって「ペンチ」じゃん!?]

副塾長:塾長のヒアリングのミスで「ハサミ」って聞こえたのかも?
塾長 :そんなことはないわい!!

塾長:[まあ,とにかく「ハサミ」だろうが,「ペンチ」だろうが,「スコップ」だろうが〔注:それはあり得ません〕,あるのならば,それを早く出してよ~!!]

ウェイター:よろしければ,これもどうぞ。

塾長:[それって,絆創膏じゃん!? 用意してたわけ~?? 〔注:そんなわけありません。〕]]

塾長:それにしても,この「ペンチ」を使って,どこから食べるんじゃ? ………とほほ,なんてこった…カニを食べるのでさえ,

「Survivalカニ~!!]

この白いレストランのカニ騒動は,明日から始まるダイナミックな語学研修のプロローグに過ぎなかったのです。

→つづく

馬鹿でかいカニ料理を前にして幸せそうに微笑むカップル
注:写真の料理及びカップルは
本文と全く関係がありません。

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